Quick Start: 90分で本書の型を使う
このページは、書籍全体を読む前に、実務で最小限の成果を出すための導線である。
目的
AIエージェント協働を「良さそうなプロンプト」ではなく、次の5点で運用する。
- 仕事を選ぶ
- 依頼を契約にする
- コンテキストを渡す
- 出力をレビューする
- 次回改善に残す
90分の実行手順
Step 1: 対象業務を1つ選ぶ(10分)
次の条件を満たす業務を選ぶ。
- 毎週または毎月発生する
- 情報整理、下書き、比較、分類、レビュー補助のいずれかを含む
- 失敗しても即座に顧客・本番・法務へ影響しない
- 成果物の良し悪しを人間がレビューできる
避けるべき対象は、契約判断、人事評価、価格決定、本番変更、顧客への自動送信、個人情報を含む処理である。
無料公開の付録A 抜粋にある「AI適用判断シート」へ、採用理由、委任しない判断、人間の確認箇所、停止条件を記録する。
Step 2: Request Contractを書く(20分)
無料公開の付録A 抜粋にある「Request Contract」の最小版を使う。最低限、次を埋める。
目的:
成果物:
対象範囲:
入力情報:
制約:
出力形式:
受け入れ条件:
顧客送信や本番変更などを実行対象に含めず、必要なら成果物を下書きに限定する。
Step 3: 入力・前提メモを作る(20分)
AIに渡す情報を資料の丸投げにせず、無料ルート用の「入力・前提メモ」として次の形式に整理する。
業務背景:
決定済み事項:
未決事項:
重要な制約:
情報の鮮度:
確定情報:
要確認事項:
Step 4: AIに実行させる(15分)
Request Contractと入力・前提メモを入力し、次を明示する。
まず前提の不足を指摘してください。
不足があれば、成果物作成に入る前に質問してください。
不明点は推測せず「要確認」に分類してください。
Step 5: 無料レビュー・チェックで判定する(15分)
無料公開の付録B 抜粋とRequest Contractの受け入れ条件を使い、次の「無料レビュー・チェック」を実施する。
- 目的、対象範囲、出力形式、受け入れ条件を満たしている
- 事実と根拠を対応付け、確認できない事項を「要確認」に分けている
- 推定や仮定を事実のように記載していない
- 顧客、法務、セキュリティ、本番、金銭に関する残リスクを示している
- 人間が採用、修正、棄却の最終判断を行った
Step 6: 90分実施メモを残す(10分)
次回改善のため、無料ルート用の「90分実施メモ」に次を残す。
うまくいった指示:
不足した入力・前提:
レビューで見つかった問題:
今回の最終判断:採用 / 修正 / 棄却
次回変更する点:
90分後の成果物
- AI適用判断シート 1件
- Request Contract 1件
- 入力・前提メモ 1件
- 無料レビュー・チェック 1件
- 90分実施メモ 1件
3時間版への拡張
90分版は、無料公開範囲だけで完了する低リスク業務向けの最小導線である。顧客影響、社内データ、ツール実行、複数人レビューを扱う3時間版では、有料版のテンプレートと第4章以降を使用する。開始前に、有料版の3時間拡張ルートで必要な範囲を確認する。
次に読む章
- 対象業務の選び方を強化する: 第2章
- 依頼書を改善する: 第3章
- 3時間版へ拡張する: 有料版の3時間拡張ルート