Concept Map: AIエージェント協働の全体像

本書の中核は、AIを「回答生成器」ではなく、業務成果物を作る協働システムとして扱うことである。

AIエージェント協働ループ

AIエージェント協働ループ

図1: 仕事の選定から、人間・組織の判断と学習までを循環させる全体像。左から右へ進み、学習結果を次の仕事選定へ戻す。

Mermaidソース(編集元)
flowchart LR
    A[仕事を選ぶ
Work Selection] --> B[依頼を契約にする
Request Contract]
    B --> C[文脈を設計する
Context Pack]
    C --> D[タスクを委任する
Task Brief]
    D --> E[出力をレビューする
Review / Evaluation]
    E --> F[権限と承認で制御する
Permission / HITL]
    F --> G[ログから改善する
Trace / Improve]
    G --> H[人間が判断する
Discernment]
    H --> I[実験して学習する
Experiment]
    I --> A

6つの設計層

問い 主な成果物 対応章
1. Work どの仕事に、どの解決方式を使うか AI適用判断シート 第2章
2. Request AIに何を依頼するか AIエージェント依頼書 第3章
3. Context AIに何を渡すか Context Pack 第4章
4. Delegation どう分解し、どこで止めるか Task Brief 第5章
5. Control どう検証し、どう制御するか レビュー表、権限マトリクス、Run Log 第6〜10章
6. Human / Org 人間が何を判断し、どう学習するか 判断チェックリスト、実験設計、スキルマップ 第11〜16章

人間・業務・AIの責任境界

領域 AIが担えること 人間が担うこと
情報整理 要約、分類、比較、候補生成 重要性判断、採否判断
下書き メール、報告書、仕様案、議事録 外部送信、約束、責任ある表明
調査 情報収集、論点整理、出典候補 出典確認、解釈、意思決定
操作選択 許可済み範囲での経路、ツール、再試行の選択 委任境界、禁止操作、停止・エスカレーション条件の設定
業務判断 明文化した基準による低リスクの定型判定 高影響・例外・曖昧な判断、基準の見直し
実行 API呼び出し、PR作成、チケット起票 権限付与、高影響操作の承認、例外判断
説明責任 根拠・ログ・不確実性の提示 Accountable Ownerによる説明、残リスクの受容
学習 失敗ログの整理、改善案提示 何を続け、何をやめるかの判断

本書の基本式

AIエージェント協働能力
= 仕事を選ぶ能力
+ 依頼を仕様化する能力
+ 文脈を設計する能力
+ 作業を分解して委任する能力
+ 出力と行動を検証・制御する能力
+ 人間が担う判断・対話・実験を劣化させない能力