第8章:合意形成と意思決定記録(論点/選択肢/決定/未決)
この章で学ぶこと
- 論点を切り分け、選択肢を並べる
- 決定と未決を分けて記録する
- 決定理由を残し、蒸し返しコストを下げる
成果物(書けるようになるもの)
- 意思決定メモ(論点/選択肢/決定/未決)を書ける
- レビュー/合意の前提(制約)を書ける
本文
合意形成の典型的な失敗は、論点が混ざり、何が決まったかが曖昧なまま進むこと。
最小の意思決定記録
- 論点: 何を決めるか
- 選択肢: A/B/C
- 決定: 採用案と理由
- 未決: 追加調査が必要な点(期限/担当)
影響範囲が広い/後戻りコストが高い決定は、ADR として分離して残す(付録: ADRテンプレ)。
注意点(失敗を減らす)
- 制約(期限/互換性/体制/コスト等)を先に明記し、議論の前提を揃える
- 却下した選択肢も“却下理由”だけは残す(同じ案の再提案を減らす)
- 未決は放置せず、担当/期限を付けて Issue として追跡する
具体例(悪い例→良い例)
悪い例
なんとなくAでいきます。
理由: なし
未決: なし
良い例
論点: バリデーション方式をどれにするか
選択肢: A=フロントのみ / B=サーバのみ / C=両方
決定: C(誤操作と不正入力の両対応)
未決: パフォーマンス影響の測定(担当/期限)
チェックリスト
- 論点が単一化されている
- 選択肢が列挙されている
- 決定理由が書かれている
- 未決事項に担当/期限がある
まとめ
- 論点/選択肢/決定/未決を分けて記録し、蒸し返しのコストを下げる
- 未決事項には担当と期限を入れ、次のアクションに落とす
次章への接続
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