第7章:インシデント時の初動(証跡/報告/隔離)
この章で学ぶこと
- 初動は「証跡保全→報告→隔離」を基本とし、被害拡大が継続している場合は隔離を先行する
- 誤操作を増やさない(権限/手順を統制する)
- 関係者への連絡粒度を固定する
成果物(または判断基準)
- 初動チェック(チェックリスト集)
- 状況共有の最小テンプレ(チーム内で統一)
本文
初動で拙速に操作すると、証跡が消えたり影響を拡大しやすい。手順を固定する。
隔離の例: 公開停止、権限剥奪、トークン失効。原則は証跡(ログ/設定)を先に確保するが、被害拡大が進行している場合は最小操作で隔離を先行し、証跡保全は並行して行う。
状況共有テンプレ(最小)
関係者への報告は、項目を固定して情報の抜け漏れを減らす。
- 発生時刻(推定可):
- 概要(何が起きたか、1-2行):
- 影響範囲(誰に/どこに):
- 現在の状況(進行中か/停止できているか):
- 実施した対応(証跡保全/隔離):
- 次のアクション(担当/期限):
- 証跡(チケット、ログ、設定差分のURL等):
注: 被害拡大が継続している(攻撃/漏えいが進行している)場合は、最小操作で隔離を先行しつつ、証跡保全を並行する。 例: 「公開停止/権限剥奪」→「ログ/設定の保全」→「関係者へ状況共有」。
具体例(悪い例→良い例)
悪い例
まず設定を変更して復旧を試みる
証跡を残さない
良い例
証跡保全(ログ/設定の取得)
報告(関係者/窓口)
隔離(公開停止/権限剥奪/トークン失効)
チェックリスト
- 証跡を確保した
- 報告経路が分かっている
- 隔離手順がある
まとめ
- 初動は「証跡保全→報告→隔離」を基本とし、拙速な変更で影響を拡大させない
- 操作権限と手順を統制し、状況共有の粒度(項目)を固定する
次章への接続
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- 関連: 障害報告/ポストモーテムの書式: エンジニアリングドキュメント 基礎