ケーススタディ3:営業ヒアリング→提案骨子→反論処理

1. 目的 / 読み手 / 制約 / 機密区分

  • 目的: 顧客課題を誤解なく把握し、提案の骨子と反論対応までを準備する
  • 読み手: 営業担当+提案書の作成・レビューに関わるメンバー
  • 制約: 顧客固有情報は抽象化する。契約/法務判断が必要な事項は断定しない
  • 機密区分: 顧客名、見積金額、契約条件、個人情報は入力しない(伏せ字・抽象化)

標準手順は AI活用の標準業務フロー(1枚) を参照してください。

2. 初期プロンプト(例)

顧客に提案したいので、ヒアリング項目と提案書を作ってください。

3. 初回出力(抜粋)と課題(例)

ヒアリング項目:
- 現状の課題は何ですか
- 予算はいくらですか
- いつまでに必要ですか

提案書:
- 最高のソリューションを提供します

主な課題:

  • 質問が抽象的で、意思決定条件(評価軸・制約・体制)が取れない
  • 提案骨子が根拠不足で、読み手が判断できない
  • 想定反論(価格/リスク/体制/スケジュール)への準備がない

4. CARE評価(問題点と改善方針)

  • 正確性: 顧客状況が未入力 → 既知情報と不明点を分けて入力し、質問を絞る
  • 適切性: 営業の実務に必要な観点が不足 → 「誰が決めるか/評価軸/制約/現行運用」を必須にする
  • 関連性: 提案に繋がる情報が取れない → 質問を「意思決定に必要な情報」に寄せる
  • 効果性: 反論対応まで到達しない → 反論パターンと回答方針を出力に含める

5. 改善プロンプト(例)

【背景】B2B提案の事前準備です。顧客の課題を正確に把握し、提案の骨子と反論対応を準備したいです。
【既知情報(サンプル)】顧客は「問い合わせ対応の属人化」と「回答品質のばらつき」に悩んでいる。現行はメール中心。
【不明点】意思決定者、評価軸、予算レンジ、セキュリティ要件、導入期限、運用体制。
【制約】顧客名や契約条件などの機密は扱わない。法務・契約判断が必要な点は断定しない。
【成果物】次の3つを出力:
  A) ヒアリング項目(質問+質問の意図+得たい判断材料)
  B) 提案骨子(結論→根拠→具体案→リスクと対策→次アクション)
  C) 想定反論5つと回答方針(根拠/要確認/代替案)

6. 改善後出力(抜粋)

A) ヒアリング項目(例)
- Q: この提案で「何を決める必要がありますか」(意図: 意思決定点を確定)/ 判断材料: 決裁者・承認フロー
- Q: 成功条件は何ですか(意図: 評価軸の明確化)/ 判断材料: KPI・品質基準
- Q: 扱う情報の区分は何ですか(意図: 情報分類)/ 判断材料: 外部サービス利用可否

B) 提案骨子(例)
- 結論: 問い合わせ対応の標準化とナレッジ化を先に整備し、段階的に自動化を検討する
- 根拠: 属人化の原因は「手順不統一」と「知見の再利用不足」にある可能性(要確認)

7. 最終成果物(反論処理までの準備メモのサンプル)

# 提案準備メモ(サンプル)

## 結論(提案の方向性)
- まず「対応手順の標準化」と「ナレッジの整備」を実施し、次に自動化範囲を段階導入する

## 期待効果(仮説)
- 回答品質のばらつき低減(標準手順+レビュー)
- 立ち上がりの短縮(ナレッジ再利用)

## リスクと対策(例)
- リスク: 現場運用が回らず形骸化 → 対策: 最小の入力項目に絞り、週次でレビュー
- リスク: セキュリティ要件に抵触 → 対策: 情報分類を先に確定(要確認)

## 想定反論と回答方針(例)
- 反論: 「費用対効果が不明」→ 回答: 成功条件(KPI)を定義し、Small Startで検証する(要確認: KPI)
- 反論: 「情報漏洩が怖い」→ 回答: 機密区分を確定し、入力範囲を制御する(要確認: 社内ルール)
- 反論: 「運用が回らない」→ 回答: 既存手順に組み込み、担当と時間を固定する

8. 承認ゲート / 責任者 / ログ(最低限)

  • 責任者(最終): 提案オーナー(例: 営業責任者/プロダクト責任者)
  • 承認ゲート(例): 提案骨子レビュー → 見積/条件の確定(要法務)→ 顧客提示
  • ログ(最低限):
    • ヒアリング結果(事実/推測を区別)
    • 提案骨子(版管理)
    • 想定反論と回答方針(要確認事項の一覧)

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