第11章:メトリクス設計(Lead time / Review time / 差し戻し率)
この章で扱うこと
- 計測対象(Lead time / Review time / Reopen 率 等)
- 計測→改善サイクルを運用手順として定義する
メトリクス設計の目的
エージェント導入は「速くなった気がする」で終わりがちです。 メトリクスは、改善を 再現可能な運用 に落とすための仕組みです。
計測対象(例)
最低限、次のような指標を定義します(定義と計測方法のセットで持つ)。
- Lead time:Issue 作成(または着手)からマージまで
- Review time:PR 作成から承認まで
- Reopen 率:クローズ後の再オープン比率(仕様不足/品質不足のシグナル)
- 差し戻し率:レビューでの大きな手戻り(差分肥大/テスト不足のシグナル)
収集方法(最小)
重要なのは「完璧な計測」より 継続可能 な収集です。
- GitHub の Issue/PR メタデータを使う(作成日時、マージ日時、レビュー、ラベル等)
- 定義のブレを抑える(ラベル運用、テンプレ必須項目、DoD の固定)
- サンプリング(重要リポジトリ/重要ラベル)から開始し、対象を広げる
改善サイクル(運用手順)
- 収集(週次/月次など頻度を固定)
- 解釈(どの指標が悪化し、なぜか仮説を立てる)
- 施策(テンプレ改善、Rules 調整、CI 強化、Skill 追加など)
- 検証(次サイクルで効果を確認し、記録する)
メトリクスは単独最適化すると副作用が出るため、複数指標と定性レビューをセットで運用します。
導入チェックリスト(ドラフト)
- 計測項目と収集方法(データソース/定義)が定義されている
- 計測の前提(ラベル運用、テンプレ必須項目、DoD)が整備されている
運用チェックリスト(ドラフト)
- 改善サイクル(頻度/担当/レビュー観点)が運用できている
- 施策→効果検証→記録が継続できている(指標と定性の両方)