第7章:カスタムエージェント(.agent.md)と MCP(公開範囲)
この章で扱うこと
- 役割特化エージェント(doc/test/dep 等)の定義
- MCP のツール公開範囲(公開最小化、Secrets 境界、監査)
カスタムエージェント(.agent.md)の設計
カスタムエージェントは「役割と境界を固定した運用単位」です。 汎用エージェントに全てを任せるのではなく、役割別に最小権限で分離します。
例:
- doc-agent:ドキュメント整備(章間参照、リンク、表記)
- test-agent:テスト追加/修正(診断性、粒度、フレーク対策)
- dep-agent:依存更新(一次情報、影響評価、ロールバック)
.agent.md に最低限含める要素(推奨):
- 役割(何を達成するか)
- スコープ(対象/非対象)
- 実行ポリシー(allow/prompt/forbidden)
- 入力テンプレ(Issue に必要な情報)
- 出力要件(PR に残す証跡)
ミニ例:.agent.md(doc-agent)断片
形式は一例です。実運用では、対象ディレクトリと品質ゲート(例: npm test)をリポジトリに合わせて固定します。
# doc-agent
## 役割
- ドキュメントの誤字/表記ゆれ/参照不整合を最小差分で修正する
## スコープ
- 対象: 原稿ディレクトリ配下の Markdown(例: `chapters/` / `appendices/`)
- 非対象: 生成物、公開アセット、外部仕様の断定更新
## 実行ポリシー(Rules)
- allow: 読み取り、lint/link-check
- prompt: 外部公開の挙動に影響する変更(ナビ/URL/アンカー)、ネットワークを伴う操作(要確認)
- forbidden: Secrets を扱う操作、破壊的コマンド
## 入力テンプレ(Issue)
- 対象ページ/章
- 目的/受入基準/制約(アンカー互換性維持、最小差分等)
- 実行する検証
## 出力要件(PR)
- 変更ファイル、主要改善点、検証結果、手動確認点を記載する
MCP(ツール公開範囲)の考え方
MCP の設計は「ツールを増やす」ほど難しくなります。 原則は 公開最小化 と Secrets 境界 と 監査可能性 です。
- 読み取り:調査に必要な最小限(リポジトリ/Issue/PR/ログ等)
- 書き込み:PR/コメント等に限定し、承認フローと連動させる
- 実行:lint/test/build 等に限定し、allow リストで運用する
Secrets を使う操作(デプロイ、外部 API 呼び出し等)は prompt 扱いとし、承認と証跡を必須にします。
Companion 資産(参照先)
Companion repo: itdojp/GitHub-AgentOps-companion
- カスタムエージェント雛形:
custom-agents/*/.agent.md - MCP 公開範囲設計例:
custom-agents/MCP_SCOPE_EXAMPLE.md
章末チェックリスト(ドラフト)
- “1体作って運用できる” 雛形がある
- ツール公開範囲と承認フローが定義されている