第4章:Skills 設計
この章で扱うこと
- 反復タスクを「入力/出力/手順/チェック/失敗時対応」として資産化する
- Skills を運用資産として継続更新するための設計
Skills の位置付け
Skills は、エージェントに対する 反復タスクの実行手順(Runbook) です。 プロンプトの都度チューニングではなく、「入力が揃えば同じ品質で実行できる」状態を目指します。
典型例は次の通りです。
- 依存更新(理由・影響・検証・ロールバックが揃った実行仕様)
- テスト追加(受入基準→テスト観点→粒度選定→実装→安定化)
- ドキュメント整備(参照更新、リンク検証、表記の統一)
- リファクタ(振る舞い不変、差分最小、分割、検証)
設計原則(失敗しにくい Skill)
- 入力が具体:対象範囲、制約、受入基準、検証手順が明記されている
- 出力が具体:PR 形式、生成物、証跡(テスト結果、ログ)が揃う
- 手順が最短:余計な探索を減らし、変更差分を最小化する
- 品質ゲートが内蔵:実行コマンドと期待結果が書かれている
- 失敗時の分岐:典型的な失敗パターンと切り分け方がある
Skill のテンプレ(推奨)
Skill は Markdown で次の章立てにすると、レビューと再利用が容易です。
- 目的
- 入力(必須)
- 出力(成果物)
- 手順
- チェック(品質ゲート)
- 失敗時の対応
ポイントは、Skill 自体が「実行仕様」になっていることです。 入力が不足している場合は、エージェントが勝手に補完せず「不足」を返せるようにします。
ミニ例:SKILL.md 断片(ドキュメント整備)
形式は一例です。実運用では、対象リポジトリの品質ゲート(npm test 等)と整合させてください。
# docs-update
## 目的
- 誤字/表記ゆれ/参照不整合を修正し、読者の迷いを減らす
## 入力(必須)
- 対象ページ/章(パス)
- 制約(最小差分、slug/アンカー互換性維持、生成物は編集しない等)
- 検証コマンド(例: `npm test`)
## 出力(成果物)
- 修正済み Markdown ファイル
- PR 本文に記載する主要改善点と検証結果
## 手順
1. 対象章を精読し、誤字/表記ゆれ/参照不整合/未完成マーカーを洗い出す
2. 修正し、章内/章間参照(リンク/用語)を確認する
3. 検証を実行し、結果を PR 本文に記載する
## チェック(品質ゲート)
- `npm test`
## 失敗時の対応
- lint/link-check のエラー箇所を切り分け、最小修正で再実行する
運用(更新・棚卸し)
Skills は一度作って終わりではなく、運用で磨きます。
- 変更理由(なぜ変えたか)を残す
- 破壊的変更は避け、必要なら新 Skill として追加し段階移行する
- 四半期棚卸しで、コマンド/依存/リンクの陳腐化を点検する
Companion 資産(参照先)
Companion repo: itdojp/GitHub-AgentOps-companion
skills/dependency-update/SKILL.mdskills/add-tests/SKILL.mdskills/docs-update/SKILL.mdskills/refactor-safe/SKILL.md
章末チェックリスト(ドラフト)
- Skill が入力/出力/手順/チェック/失敗時対応を持つ
- Skill の適用条件(前提)と非スコープが明確