はじめに
本書「Kubernetesクラスタ設計・運用実践ガイド」は、Kubernetes クラスタの設計・運用における論点を、実務のチェック項目として再利用できる形で整理します。
本書の目的
- クラスタの責任範囲(プラットフォーム/テナント)を明確化し、設計判断の前提を揃える
- 可用性、アップグレード、監視、障害対応を「標準化できる運用物」として定義する
- 変更管理/復旧/セキュリティの観点で、運用の抜け漏れを減らす
前提(読者とスコープ)
- 前提読了: Kubernetes入門:PodからIngressまで(基礎と実践)
- 本書はアプリ配置の手順書ではなく、クラスタ運用の設計・標準化に焦点を当てます
- コンテナ基礎は必要に応じて Podman完全ガイド を参照してください
対象環境(動作確認/想定)
本書は特定ベンダに依存しませんが、議論の前提を揃えるため、以下を基準とします。
- Kubernetes: v1.35 系(執筆時点: 2026-02-23。細かいパッチ番号とサポート状況は要確認)
- ノード OS: Linux
- コンテナランタイム: containerd
- デプロイ形態:
- マネージド Kubernetes(EKS/GKE/AKS 等)を第一想定
- オンプレ/自前運用(kubeadm 等)は差分を補足として扱う
サポートポリシー(本書の前提):
- 本書は v1.35 系を基準とし、minor バージョン差分が設計/運用に影響する場合は注記します。
- バージョン互換の考え方は、Kubernetes の Version Skew Policy を参照してください。
参照方針
- 一次情報は Kubernetes/etcd の公式ドキュメントを優先します。
- 設計資料(KEP 等)は必要箇所で参照し、特定ベンダのブログに依存しないようにします。
付録のフォーマット
- 付録(チェックリスト/フロー)は Markdown のテンプレとして提供し、組織の運用物(Runbook 等)へ転記して運用します。
本書の使い方
- 章本文は「設計論点」と「実務チェック観点」を中心に読み進めてください。
- 実装を伴う手順は、組織の Runbook/Playbook に落とし込みます(付録のテンプレを利用します)。
- 監視/ログ/復旧の三点セットを、全章の共通軸として扱います。
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次に読む
- 第0章:前提とスコープ(責任範囲、用語、成果物の定義)