第0章:コンピュータの仕組み

0.0 この章で学ぶこと

  • CPU・メモリ・ストレージなど、PCの主要パーツの役割を説明できる
  • OSが「アプリとハードウェアの間」をつなぐ理由を説明できる
  • サーバーが「役割」であること(通常のPCとの違い)を説明できる

0.1 PCの中身を図解

CPU 脳みそ (計算担当) メモリ 作業台 (一時記憶) ストレージ 倉庫 (永続保存) マザーボード 土台 (全体を繋ぐ) 料理に例えると... シェフ 調理する人 まな板 作業スペース 冷蔵庫 材料を保管 キッチン全体 全てが置かれる場所
動作の流れ:
  1. ストレージ(HDD/SSD)からプログラムとデータを取り出す
  2. メモリ(RAM)に一時的に置く
  3. CPU が メモリ上のデータを処理
  4. 結果をメモリに書き戻し、必要に応じてストレージに保存

0.2 OSとは何か

ハードウェア(CPU、メモリ、ディスク等) オペレーティングシステム(OS) ハードウェアとアプリケーションの仲介役 ブラウザ エディタ データベース Webサーバー アプリケーション OS ハードウェア
OSの役割:アプリケーションがハードウェアを直接操作しなくて済むように、標準的なインターフェースを提供する「通訳」のような役割を持ちます。たとえば、アプリケーションは「ファイルを保存したい」とOSに伝えるだけで、どのディスクにどう書き込むかといった細かい処理はOSが代わりに行います。

0.3 サーバーとは

通常のPC 画面・キーボード必須 1人が使用 電源OFF OK サーバー 画面なしでOK 多数が同時利用 24時間365日稼働 サーバーの使われ方 サーバー PC スマホ タブレット PC リクエスト→ ←レスポンス
サーバーの特徴:
  • サービス提供者:クライアントからの要求に応答
  • 高可用性:停止すると多くのユーザーに影響
  • リモート管理:SSH等でネットワーク経由で操作
  • 専用OS:Linux、Windows Server等のサーバー向けOS
重要:サーバーは特別な形のコンピュータだけを指すのではなく、「役割」を表す言葉です。通常のPCでも、サーバーソフトウェアを動かしてサービスを提供すれば、そのPCはサーバーとして振る舞います。

0.4 まとめ

  • PCはCPU(計算)・メモリ(作業)・ストレージ(保存)が連携して動く
  • OSはアプリがハードウェアを直接操作しなくて済むようにする
  • サーバーは「サービスを提供する役割」を持ったコンピュータであり、停止しづらい・リモートで管理することが多い
次章予告:次章では、Linuxを操作するための「必須コマンド」をまとめて学びます。